「ふらっとフットパス81」が令和4年6月7日(火)に楽しく実施されました!

今回のフットパスは3月に雨天で実施できなかった、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなみ、源頼朝ゆかりの地を巡り、勝山漁港近くの八幡山(勝山城址)に登り、岩井袋昼間経由で岩井へ戻る約3時間のウオーキングで以下の工程で歩き、多くの方々にご参加いただきました。
<行程>
富山ふれあいスポーツセンター駐車場→岩井駅で電車乗車→安房勝山駅下車→竜島神明神社経由→頼朝上陸地→勝山漁港経由→八幡山登山→岩井袋昼間→集合場所駐車場へ

本来なら3月に実施され、フットパス79→80と源頼朝の上陸後の歴史をたどるウオーキングとなる予定が逆になってしまいました。
「房総の頼朝伝説」を著した鋸南町の笹生浩樹氏はその本の中で、「房総に残る数々の頼朝伝説を調べてみて感じたのは、敗残の将でありながら、房総人たちが、いかに人間味あふれる頼朝像を語り継いできたかということです。たわいない笑い話の中にも、源氏の嫡流という貴種に対する畏敬、親愛の思いが感じられ、源氏びいきの土地柄ということを実感しました。」と書いています。

岩井駅から2両のワンマン電車に乗り(乗り降りに「扉のボタン」を押す必要がある事にへえ~!)、安房勝山駅で下車してウオーキング開始で、「勝山」名が福井等とダブル為「加知山(きゃちやま)」とした名残りがある道沿いの踏切表札を見て、頼朝ゆかりの「旗立山」と「神明の森」へ向かいました。
「旗立山」は先着していた北条時政らがこの山に白旗(源氏の旗の色、平家は赤色)を立てて、頼朝主従への見印としたと伝えられています。地元では「行山」と呼ばれ中腹には大日堂があります。
「神明の森(神明神社)」は上陸した頼朝が落ち着いた場所で、当時は木々がうっそうと茂る「神明の森」と言われたようです。東隣にある「左右加(そうか)家」は多くの兵が左右から加わるようよう祈願したお礼に「左右加」性を賜り、代々神主を務めました。
神明の森の下は岩礁が多く起伏に富み貝類も豊富ででした。岩礁の先端にあった飯島という小島でサザエを踏みつけ、その角で足を痛めた頼朝はサザエ向かって「飯島にサザエあるとも角あるな!」と𠮟りつけたそうで、それ以降この地で捕れるサザエには角がないそうです。

次に「頼朝上陸の地」と伝えられている鋸南町竜島海岸に向かいました。
頼朝が上陸したとされる地点については有力説が以下の二つあります。
●【吾妻鏡】鎌倉幕府の公式記録であるこの本には、治承4年(1180年)8月29日、「武衛(頼朝)、(土肥)実平を相具し、萹舟(へんしゅ)に棹さし安房国平北郡猟島に着かしめ給う。北条殿以下人々これを拝迎す。数日の鬱念一時に散開す」とあります。この「平北郡猟島」が現在の「鋸南町竜島」だと言われています。
●【源平盛衰記と義経記】によると、現在の「館山市洲崎101」付近になるという。

竜島海岸から勝山港の先の八幡山(勝山城跡)へ向かいました。八幡山の頂上には八幡宮があり、いくつかの平坦な場所(曲輪の跡)とその他に物見場や堀切の遺構も見る事ができるのですが、今回は道の途中から草が茂り頂上までは行けませんでした。
八幡山の勝山城は安房の豪族・安西氏の居城と言われており、安西氏は安房の西部を領地としていたことから安西を名乗りましたが、下総の千葉氏の分かれです。頼朝が安房に上陸した時に迎えた安西景益は三芳の平松城にいたと考えられるので、安西氏が勝山に居を移したのは鎌倉幕府の開府以降と考えられます。

八幡山の登り、その後岩井袋に寄り綺麗な湾と先頭の海を見て、参加者の方から昔の鯨漁の基地であったことや、横須賀海軍鎮守府第一特攻戦隊の特別攻撃を行うための本部基地となり、岩井袋港を囲む形で横穴式の特攻艇格納庫や調整場・発電室などが広範囲に設置されていました。今はこれらの多くは擁壁の一部となっており見学が難しくなっていますが、特攻艇格納庫の一部や、燃料庫・発電室に使用された地下壕が残っていることの説明がありました。
今回は天気も良く、ご参加された方々は途中途中、資料を手に上記の様な諸々の説明を聞きながらワイワイ、ガヤガヤと楽しくウオーキングされ、「晴れた中、海岸沿いをゆったりと歩くのも良いよね!」とのご感想を残し、最後に胡瓜、トマト、びわのお土産を手に帰途に着かれました。

岩井駅→安房勝山駅への電車内。
電車に乗るの久しぶりよね!

「勝山」は前は「加知山(きゃちやま)」であったと看板で説明中!

安房勝山駅近くにある「加知山踏切」の看板

頼朝ゆかりの「旗立山」の説明中で、「立てられた旗は何色?」と質問も出ました。

「旗立山」、地元では「行山」と呼ばれ中腹には大日堂があります。

頼朝ゆかりの「左右加家」や「竜島の七姓(松山・菊間・柴本・中山・久保田・鰭崎・生貝)」、「玉の井(弥惣兵衛家に伝わる公飲用の井戸)」等の説明中!

「神明の森(神明神社)」(上陸した頼朝が落ち着いた場所)の説明中!
当時は木々がうっそうと茂っていた場所とは想像できる?

頼朝が上陸したと言われる安房国平北郡猟島(現在の「鋸南町竜島」)の説明中!

「頼朝上陸の地」の碑

鋸南町竜島海岸からの風景(みさご島(傾城島)が見える)

八幡山(勝山城跡)へ向かっている途中!
晴れた中、海岸沿いをゆったり歩くのは良いですね!

八幡山(勝山城跡)

八幡山登り口。さあ、登るわよ!

八幡山登山中、結構、急だな!

無事に降りて来たわよ、イエ~!

岩井袋先端の風景説明中!
みさご島(傾城島)や八幡山も見えるね!

参加された方が岩井袋には特攻艇格納庫の一部や、燃料庫・発電室に使用された地下壕が残っていることの説明中!

ウオーキングお疲れさまでした、さあ、お土産です!

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